「歯の漂白は、歯を痛めませんか」という質問を時々受けます。
どちらも作用の強さと時間の違いで、発生した活性酸素の酸化作用によって、歯の中の有機成分が分解され、着色の原因の有機成分も分解されるために歯が白くなります。
歯科医院では、短時間で効果を出すために強い光を当ててより多くの活性酸素を発生させるようにします。
象牙質では、有機成分がおおいので、象牙質の劣化の心配があります。
漂白剤の酸化作用によって、象牙質のコラーゲンを分解する酵素の活性が上がるという報告があります。
「(漂白剤は象牙質のメタロプロテイナーゼ媒介コラーゲン分解を増加させる)Bleaching Agents Increase Metalloproteinases-mediated Collagen Degradation in Dentin. Journal of endodontics 2011Dec01 Vol. 37 issue(12)」
糖のエネルギー代謝が健康的にまわっていれば、コラーゲンが分解されても修復されますが、糖のエネルギー代謝がまわっていない場合は、歯のホワイトニングを頻繁に行うのはリスクが伴うと思います。