多価不飽和脂肪酸による光合成の不活性化メカニズムの解明:脂肪酸を活用した光合成活性の制御技術開発の可能性
上記サイトより引用
α-リノレン酸やリノール酸(PUFA)を、細胞外から光合成生物に添加すると急速に光合成活性が低下して、死滅してしまうことがわかっていました。
PUFAが、光合成膜脂質の一種であるホスファチジルグリセロール(PG)に特異的に取り込まれることで、光合成複合体の一つである光化学系IIを不安定化し、光合成活性を阻害します。
さて、PG(ホスファチジルグリセロール)ですが、これが2つくっついたものが、
カルジオリピンといって、別名 ジホルファチジルグリセロールです。
このカルジオリピンですが、細胞膜には存在せずに、ミトコンドリアの膜だけにあります。
カルジオリピンは、ミトコンドリアで、膜の構成や、エネルギーの産生、細胞死などにかかわっています。
カルジオリピンもPGと同様に、不飽和度の高い魚油(EPA.DHA)が入り込むと、酸化されて機能を失っていきます。
PUFAでも不飽和度の高い脂肪酸は、ミトコンドリアにとっても天敵となっています。
唾液腺の細胞も、象牙芽細胞も、分泌細胞であるために、ミトコンドリア活性の高い細胞です。
砂糖の利用を障害する(ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝を障害する)、PUFAの過剰摂取には、くれぐれも気を付けましょう。