むし歯のでき方には、数パターンあると考えています。
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その一つのパターンとして、小窩裂溝う蝕。
代謝由来のむし歯形態と考えているものです。
特に、しばしば臨床でも出くわす、裂溝に着色程度にしか見えないけど、レントゲンでは象牙質内部で大きく進行しているようなむし歯についてみてみましょう。
(2つの画像は、ネットからお借りしました。)
歯の細い溝や小さいくぼみから発生するといわれるむし歯、小窩裂溝う蝕です。
見た目には、溝の着色程度で穴は殆どないのに、内部(象牙質)で大きく進行していることがあります。
昔、削って治療したこともありました。。。
すごく細い削るバーで削っていくと、エナメル質では削る抵抗があるのに、象牙質で突如抵抗がなくなり、象牙質がスカスカ、ぐちゃぐちゃになっているのが、臨床をやっていてとても不思議でした。
特に若い人では、エナメル質ではとっても小さいのに、象牙質では歯髄(歯の神経)に達するような大きさになっていることもしばしばです。
裂溝から進行した割には、裂溝ではほとんど閉鎖状態になっているので、象牙質のむし歯の空間はほぼほぼ閉鎖空間です。
むし歯菌「だけ」がむし歯の原因と考えると、溶けた大量のカルシウムは、どこに消えたのでしょう?? 裂溝部から、自然に抜けていくのでしょうか? どこかで再石灰化にでも使われたのでしょうか?
細胞が、がんの代謝状態にあるときと関係していそうですね。