歯周病の治療・管理は、エストロゲン作用管理下でのバクテリアコントロールが重要。
歯科衛生士さんの仕事は、妊婦も胎児も救います。
<<「牛の研究」と、歯周病>>の続き
https://www.hokudai.ac.jp/news/2022/03/post-1006.html
従来通り、歯周病でバクテリアの数を減らす治療やセルフケアはとても重要です。
勉強している歯科衛生士さんの役割が本当に重要です。これからの日本を救うかどうかの問題にも関与しています。
歯科衛生士さんが歯周治療時に、患者さんとの会話などから踏み込んで、エストロゲン作用を過剰にしている背景へのアプローチができると、歯科医療は医学の補完ではなくなり、医学が歯科医療の補完となりえます。
わかりやすい妊娠時の歯肉の炎症と早期低体重児出産(早産・低体重児出産)についてみてみます。
プロゲステロンは、名前が「先立つ」「妊娠」からきていて、妊娠を保護するホルモンです。
まずは、月経周期を見てみます。
https://www.meno-sg.net/hormone/about_hormone/1054/より
エストロゲンは、排卵と生理を、黄体期はプロゲステロンの作用が強く出て子宮を妊娠に適した状態にして、エネルギー代謝も上がるため体温も上昇します。
そこで妊娠をしないと、プロゲステロンが低下し、エストロゲン作用が強くなり、子宮内膜を炎症ではがして排泄します。
妊娠すると、プロゲステロンがエストロゲンよりも高値に維持されて、妊娠を安定化させます。
エストロゲンよりもプロゲステロン(保護ホルモン)が妊娠中は高値になることで、妊娠が安定します。
妊娠性歯肉炎で、歯周治療をしてセルフケアもしっかりしていたにも関わらず、歯肉の炎症が改善する場合もあり改善しにくい場合もあります。
疫学研究では、歯周治療・管理によって、早期低体重児出産と歯周病が関連があるとする一方、関連なしとの相反する報告があり、歯周病と低体重児出産と正に「関連する」とする見解には至っていないようです。(「歯周病と7つの病気」永末出版)
病原体仮説(細菌)(germ theory)で関連を追うと見えてきませんが、宿主説(terrain theory)で追うと密接に関連することが見えてきます。
出産までは、健常であればエストロゲン作用よりもプロゲステロンの作用が強くなるので、エストロゲンの炎症作用は抑えられています。
プロゲステロンは、糖のエネルギー代謝をあげて結果炎症を抑えますので、早期低体重児出産の防止に関係してきます。
子宮収縮は、出産時にエストロゲン作用がプロゲステロンを上回り、プロスタグランジンを産生して子宮収縮をさせて出産を促します。
つねにエストロゲン作用が強い(エストロゲンドミナンス)母体環境であれば、早期にプロゲステロン作用を上回ってしまい、プロスタグランジンが高くなり子宮が収縮してしまいます。
妊娠性歯肉炎が、エストロゲンドミナンスが背景にあることがわかっていると、妊娠時に歯肉炎を起こしているのは全身にも問題があるので、口腔内のみの治療・管理で終了ということはなくなります。
妊娠前・妊娠中に歯肉炎があるということは、エストロゲン過多である危険性がとても高いのです。
目で見える内臓器官である、歯周の状態をみながら、食・生活指導が妊娠中は特に必要になります。
エストロゲンは、早期低体重児出産意外にも胎児にも影響します。
エストロゲンはセロトニン産生も増やしますので、自閉症児になるリスクも抱えています。(セロトニン過剰は、病気の場を作り出します。)
男の胎児にエストロゲン作用が強いと、自閉症になる危険性が高いことが示されています。
(Mol Psychiatry. 2020 Nov;25(11):2970-2978. doi: 10.1038/s41380-019-0454-9. Epub 2019 Jul 29.Foetal oestrogens and autism)
(Why Are Autism Spectrum Conditions More Prevalent in Males? )
セロトニンも、子供の自閉症と関係します。
(Saudi Med J. 2018 May;39(5):487-494. doi: 10.15537/smj.2018.5.21751.Serotonin and serotonin transporter levels in autistic children)
(パレオ協会編「糖総集編」)
これだけでなく、胎児へのエストロゲンの暴露量は、胎児の脳が、女性脳になるか男性脳になるかの決定因子の一つになっていることも示されています。
(Proc Natl Acad Sci U S A. 2005 Mar 22;102(12):4608-12. doi: 10.1073/pnas.0500752102. Epub 2005 Mar 10.A previously uncharacterized role for estrogen receptor beta: defeminization of male brain and behavior)
(Nat Neurosci. 2004 Jun;7(6):643-50. doi: 10.1038/nn1254. Epub 2004 May 23.Induction of PGE2 by estradiol mediates developmental masculinization of sex behavior)
(パレオ協会基礎医学ニュースレター)
若者にLGBTQが増加しているというのも気になります。
はたして、「本人」の問題なのでしょうか?
また、前述の北海道大学獣医学の研究にもあったようにエストロゲンは、免疫抑制に働きます。
歯肉炎も、実際には、「germ theory」(病原体仮説)ではなくて、「terrain theory」(宿主説)です。
歯周病菌が出す毒素に対応する以前に、自分の歯周組織が、炎症性エイコサノイドを産生してしまっていて、免疫抑制も起こしていて、歯周病菌への対応に手が回らない状態となっています。
エストロゲンは男性にも関係します。男女関係なく、細胞ストレスによってエストロゲンは産生されますし、植物や樹脂からの植物・環境ホルモンは、ほぼエストロゲン作用物質です。
アロマターゼという酵素によって、男性でも女性でも全身いたるところで、テストステロンからエストロゲンが合成されます。
アロマターゼは、男性ホルモンからエストロゲンを産生する酵素です。
ハチミツは、アロマターゼをブロックする作用があります。
Mechanisms of honey on testosterone levels - PMC
(有馬ようこ・崎谷博征共著「ハチミツ自然療法の最前線」)
ちなみにアロマターゼは、CYP19A1という遺伝子でコードされていますが、モデルナの遺伝子shotに組み込まれていたことが暴露されています。
(パレオ協会ニュースレターより。
https://igorchudov.substack.com/p/allegations-of-genetic-harm-to-newborn
https://live2fightanotherday.substack.com/p/lasting-legacy-of-trojan-horses
)
これも一部にすぎません。
国民総免疫抑制時代では、健康食や生活環境、あらゆるところにエストロゲンを過多にさせる背景が「わからないように」潜んでいます。
なぜ、健康食品、代替食品の材料に大豆が多いのか?も、糖のエネルギー代謝から結びついてきます(「まごわやさしい」や「電磁波」にも、エストロゲンドミナンスでは要注意です)。
甲状腺ホルモンは、ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝では必須の物質です。
甲状腺機能低下は、早産のリスクが上昇するとの報告があります。
(Obstet Gynecol. 2005 Feb;105(2):239-45. doi: 10.1097/01.AOG.0000152345.99421.22.
Subclinical hypothyroidism and pregnancy outcomes)
(Clin Endocrinol (Oxf). 2005 Nov;63(5):560-5. doi: 10.1111/j.1365-2265.2005.02382.x.
Maternal hypothyroidism in early and late gestation: effects on neonatal and obstetric outcome)
甲状腺ホルモンは、細胞を保護するプロゲステロンの分泌を上げます。
(J Endocrinol. 1998 Sep;158(3):319-25. doi: 10.1677/joe.0.1580319.
Thyroid hormone stimulates progesterone release from human luteal cells by generating a proteinaceous factor)
エストロゲンは、ミトコンドリア呼吸を強力に障害します。
われわれのミトコンドリアは、知らずに「マスク」をさせられているのです。
ミトコンドリアのストレスをなくすことが、根本治療になります。
バクテリアのコントロールも、ミトコンドリアの呼吸障害をなくす一つの手段で、エネルギー代謝から考えると、妊娠中、妊娠前からの歯周治療管理は、早期低体重児出産の予防から胎児の将来まで直結してきます。
歯科衛生士が、歯肉の状態から「糖のエネルギー代謝」にいたる細胞環境までかかわることで、妊婦のみならず、多くの胎児まで救われ、ひいては日本を救います。
ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝障害は現代医療の方法では治癒できません。(なぜなら、大衆のミトコンドリアのエネルギー産生を低下させるように我々が生きているグローバルなビジネス「世界」は働いているからです。)
歯科衛生士が口腔内の状態から糖のエネルギー代謝まで患者さんとともに管理できると、歯科医療は医学の補完ではなく、現代医学が歯科医療の補完となりえます。
はちみつ療法(栄養面)だけでなく、構造から体内環境までアプローチできる整体も、大きな役目を果たします。