アスピリンという鎮痛剤がありますが、アレルギーなどいろいろ問題を吹っ掛けられたせいで、通常は処方できません。
アスピリンは、アセチルサリチル酸で、主に肝臓で代謝されてサリチル酸となって薬効を発揮するといわれています。
アセチルサリチル酸と同じように、サリチル酸の誘導体として、サリチル酸メチルという物質があります。
これは、「はるお」でおなじみの「サロンパス」。
成分に、サリチル酸メチルが含まれていて、あのサロンパス臭は、おもにサリチル酸メチルの匂いです。
身近でお世話になっているサリチル酸。
食品も、糖のエネルギー代謝を上げてくれる、果物、柑橘系に多く含まれています。
(J Am Diet Assoc. 1985 Aug;85(8):950-60.Salicylates in foods)
さて、サリチル酸は糖のエネルギー代謝を高めてくれる物質です。
歯肉の炎症、歯周病もエストロゲン作用過多によって悪化しますが、エストロゲンを無駄に増やす酵素もサリチル酸はブロックしてくれます。
そのサリチル酸ですが、歯の内部にある、俗に歯の神経と呼ばれる歯髄の再生にとても有効であるそうです。
(Drug Repurposing for Tooth Regeneration
The Promising Premises: DOI: 10.4103/jpbs.jpbs_67_21)
https://www.ngt.ndu.ac.jp/hospital/dental/service/special10/
歯の健康には、歯髄―象牙質複合体として、歯髄がとても重要になってきます。
虫歯になるならない、むし歯の自然治癒も、ほとんどは、歯髄の細胞次第です。
さらに言うと、歯髄の細胞のミトコンドリアの糖のエネルギー代謝がどれだけ高いかどうかです。
オメガ6,オメガ3、魚油、また、糖質制限でミトコンドリアは障害を受けていき、歯髄の細胞もダメージを受け、歯の健康度は損なわれていきます。
歯の細胞が、糖を利用できない状態となってしまいます。
この病気の場を作る物質や健康法を長年やってきた場合は、歯髄組織も死滅したり変性したりと、かなりのダメージを受けています。
こういった場合、いきなり砂糖を大量に摂るととんでもないことが起きてしまいます。
歯髄組織の構造的ダメージ、ミトコンドリアのダメージを回復させる必要があります。
このダメージを回復させるものとして、サリチル酸(アスピリン)の効果が検討されています。
病気の代謝となってしまった歯の細胞を再びよみがえらせるため(歯髄内の幹細胞の分化の活性化)の補助として、フルーツはとても有効であると考えます。