MDCのブログ

健康は、変えることのできない生命の「代謝の法則」に従ったことに対する「結果」です。

代謝学⑯ ~糖は細胞素材にも利用する~

代謝学16 ~糖は細胞素材にも変えて利用する~

 

 

<遺伝子にも、糖が重要>

遺伝子。私たちの体の設計図(遺伝情報)となっています。

 

遺伝情報はDNAからRNA、RNAからタンパク質生成へと情報が伝えられます。

 

DNA、RNAですが、そこには、「糖」(5単糖、リボース)が中心となっています。

 

また、ATPにも、リボース(5単糖)があります。

 

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リボースは、5単糖(ペントース)の一つですが、5単糖は、ペントースリン酸経路から生成することができます。

 

グルコースからの解糖系に入ったところの「グルコース6リン酸(G6P)」から、ペントースリン酸回路へ入ることができます。

 

これによって、リボースを作り核酸ATPの合成材料に利用されます。

 

また、「NADPH」が生成されることも重要です。

 

「NADPH」は、還元剤(抗酸化剤)として働きだけでなく、脂肪酸の合成にも必要な物質です。


このあたりは、脂肪中毒であるがん細胞の代謝を理解するうえでとても重要です。

(詳しくは、崎谷先生の「ガン安心療法」を参照ください。)

 

ざっくり言うと、大部分のがん細胞の代謝は、ミトコンドリアで脂肪を燃やす代謝(病気のエネルギー代謝)です。

(糖があっても、脂肪でTCA回路を回す、わーバーグ効果。糖尿病などの慢性疾患と同様のエネルギー代謝形態)

 

糖を大量に取り込んでも、糖は電子伝達系まで届かずに、解糖系、上記のペントースリン酸経路などで消費されます。

 

ガンは分裂が盛んな細胞なので、糖はリボースの合成につかわれたり、脂肪合成の補助や電子の処理に使われたりします。

 

病気のエネルギー代謝(脂肪を燃やす)である代表選手であるがん細胞は、糖がTCA回路に入るのをブロックされてしまっているために、脂肪中毒のように脂肪を利用してエネルギー産生をして、糖は解糖系やペントースリン酸経路などの方向に利用されています。

 

 

 



https://www.igakuken.or.jp/topics/2016/0627.htmlより