代謝学②
植物と動物の本質
植物と動物は対称的です。生きていくためのエネルギーの材料を得るのに、両者の違いを見てみると。。。
動物は、動いて食物を探さないと生きていけない生き物です。
逆に植物は、太陽の光があって、水と二酸化炭素があれば、光合成と炭酸同化作用で生きていきます。
植物は、「還元反応」によって、糖質を生み出しています。
動物はこの逆で、植物が蓄えた炭水化物(でんぷん)を探し回って食べて、植物が放出した酸素を吸って、体内で炭水化物を「酸化」(糖から電子を奪って電子伝達系に渡たす)させてクリーンで効率的にエネルギーを産生しています。
ミトコンドリアで、糖質をエネルギーにしていくには、「酸化」が必要なことがわかります。
ざっくり言えば、糖を「燃やす」ことでエネルギーを得ているので、酸素が必要(酸化)です。
からだにいいから、体をアルカリにすると健康になるから、といって、安易に「抗酸化物質」を常習するのは、本当にいいことなのでしょうか?
もし細胞内(ミトコンドリアの環境)が「アルカリ」になっていると、電子が過剰に余ってしまって、糖から電子を奪いにくくなり、酸化反応はとても進みにくくなります。
「抗酸化」物質は、体の状態をよく観察し、ある目的をもって必要な時に過剰にならないように摂らないと、逆にミトコンドリアを傷害してしまいます。
アルカリ化が本当に細胞に(ミトコンドリアに)いいのか、何のために「抗酸化物質」を摂っているのか、その意味を今一度考えてみる必要があるのではないかと思います。
細胞内は、「弱酸性」の状態で「酸化反応」をきちんと起こせる環境で正しく機能します。(なので、血液は「弱アルカリ性」です)
巷の健康情報には、注意しましょう。
健康は、生命の「代謝の法則」に従った「結果」として実現されます。