MDCのブログ

健康は、変えることのできない生命の「代謝の法則」に従ったことに対する「結果」です。

歯周病の管理と、エストロゲン

歯周病の管理と、エストロゲン

 

患者さんが定期的なメンテナンスにいらして、検査で歯周組織の炎症があることをお伝えしたときに、

「一生懸命、時間をかけて丁寧に磨いているのに。」

「きちんとケアしているけど、定期的に歯肉がはれて、血が出て、いたむことがあります・・」

など、ご相談を受けることがあります。

もちろん、口腔内のプラークコントロール(歯ブラシで汚れをきれいにとれているかの自己管理状態)が悪い場合は、まず、そちらの要因が大きいです。

 

が、

きれい(プラークコントロール良好)なのに。位相差顕微鏡でみても、細菌は少ないのに。

今日もそんなケースに、スカイ10等の検査結果を利用してご説明しました(本当に説明に時間がかかります(涙))。

スカイ10では、血液検査では異常値が出ないような、細胞環境のことが多くわかるので、患者さんも生活の改善点を納得しやすいです。

 

細菌以前に、細胞内外環境が悪く、細胞の糖のエネルギー代謝障害による「細菌感染によらない慢性炎症の素地」があることが問題となります。

 

その一つの要因に、エストロゲンがあります(男女関係なく)。

 

エストロゲン過剰になるとストレスホルモンとして糖のエネルギー代謝を強く障害します。(崎谷博征著「慢性病の原因は、メタボリックスイッチにあった!」

エストロゲンは、男女関係なく産生されています。

 

糖のエネルギー代謝を障害して、組織を傷害していく物質はほかにもありますが、歯周の問題は女性に多いので、エストロゲンからたどっていくとわかりやすいと思います。また、顎関節症も女性が多いです。エストロゲン歯周病、顎関節痛は相関することが示されています。(Odontology. 2020 Apr; 108(2): 153–165.)

 

歯周病を悪化させるエストロゲンの役割は、二相性であり、エストロゲン作用が高レベルでは歯肉炎を促進し、低レベルでは歯槽骨の喪失を促進しえることが示唆されています。(Lancet. 2005;366(9499):1809–20)(Periodontol. 2000;2004(34):9–21)(Odontology. 2020 Apr; 108(2): 153–165.)

 

エストロゲンは、免疫細胞に作用して炎症性物質を放出させます。代謝を障害します。(崎谷博征著「新・免疫革命」)

 

口腔内バクテリアの数を減らすために、セルフケアとプロフェッショナルケアはとても重要です。しかし、歯周組織を破壊するような炎症を起こさせるのは、体の糖のエネルギー代謝を障害するものがあるからです。生物学で習うことですが、糖こそが、ミトコンドリアがストレスフリーでエネルギー代謝できる物質です。

エネルギー代謝が低下してくると、慢性炎症の素地が出来上がっていきます。

 

糖が悪者ではなくて、糖を悪者に仕立てあげている「影にいる真の悪者たち」がいること(まんま、「陰謀論」(笑))が、歯周病をはじめ、全身的な慢性疾患の原因となっています。

 

その陰の悪者の一人が、エストロゲン過剰です。

 

代謝の異常は、目に見える内臓である「口腔組織の異常」に表れやすいので、簡単に危険信号を認知できます。

ワクチンなどによって国民すべてが免疫異常となっているこれからの時代は、全身からみる予防歯科の役割は大きいと思います。

 

 

ちょっとオタクな当院では、

改善には、口腔ケアはもちろんベースとして、

物質的に、量子波動的に、多角的にアプローチして、全身から改善していきます。