代謝学⑫~~脂肪を燃やしすぎるとミトコンドリアの死亡をもたらす④~
~脳には、糖を~
脳は基本的に糖を代謝してエネルギーを産生しています。
飢餓で糖が摂れなくなり、さらに肝臓のグリコーゲンが枯渇したら、脳が利用するエネルギー源である糖がなくなります。
脳では、直接脂肪をエネルギー源にできません(ベータ酸化できない)。
この時、脳は代謝を落として肝臓が脂肪から産生するケトン体を利用します。
さて、現代人の肝臓は元気いっぱいでしょうか?
肝臓は、活発に代謝を行う臓器なので、普段から糖質の摂取が少ないと、肝臓は弱っています。
また、加工品は化学物質まみれ。この解毒に肝臓は休む暇なく働いています。
日本は世界トップクラスの農薬使用国ですが、農薬も肝臓を障害します。
飢餓ストレス(低血糖)で、脳の代謝が落ちるとストレスホルモンが常に分泌され、本人の意思や本来の性格とは関係なく、攻撃的になったり、気分が落ち込んだり、俯瞰的に物事を考えることができなくなっていきます。
(セロトニンの過剰による)
これは、脳のエネルギーに余裕がないため、当たり前といえば当たり前のことです。
ノートパソコンをお持ちの方は分かると思います。バッテリー使用時にバッテリーを長持ちさせようと思ったら、パソコンの処理能力を落とす必要があります。
頭のいい子にするために、努力以外にも、糖が必要です。